故人を見送る大切な儀式を任せることになる葬儀社。信頼できる業者を選びたいものですが、身近な人を亡くし、気が動転しているきに、冷静に業者の善し悪しを判断するのは難しいことです。いろいろなことを短時間で決めなくてはならず、慌てて決めてしまったことが、のちにトラブルに発展するケースも少なくありません。
そうならないためにも複数の葬儀社の資料や見積りに目を通し、できれば葬儀社を訪ね、会社の対応や雰囲気を見るとよいでしょう。
葬儀社に関する知識や情報が少ないなかでは、近所で葬儀を経験した人や知人からの情報は大変役立ちます。知人や友人の紹介で葬儀を決める人も少なくありません。
また、時間も知識もないなかで電話帳や看板、インターネットなどを利用して選ぶケースもありますが、契約前に一度は話を聞きましょう。電話の対応や、家に来てもらったときの印象は大切です。「なんとなく信用できない」「感じが悪い」と思ったら、依頼するのは避けるのが賢明です。
近年、事前相談、生前契約などを提唱する葬儀社が増え、見積金額を知ることや他社との比較が容易になりました。また、相談では葬儀社スタッフの人的資質も見極めることができます。失敗しない葬儀社選びのポイントを紹介します。
電話口での受け答えや、相談に行ったときの対応が親身でていねい。言葉づかいや身だしなみも好感が持てる。
こちらのいい分を明確に理解し、そのうえで折り合いのつく結論を出してくれる。自社のパターンに当てはめがちなところは要注意。
チラシやパンフレットの事前相談募集ではなく、消費者に向けたセミナーなどを定期開催し、つねに情報発信をしている。
豊富な葬祭知識のある葬祭ディレクターや葬祭カウンセラーなどの資格を持つスタッフがいて、説明がわかりやすい。
実際の写真や、返礼品、御礼状などの実物を見せてもらえると安心。
事前相談の内容をきちんと盛り込んで、わかりやすい書式の見積書がもらえる。葬儀費用のみならず、お布施や料理などを含めた総体的な金額の目安もアドバイスしてくれる。