通夜・葬儀で特にお世話になった人、隣近所、故人の勤務先などには、できれば喪主があいさつに出向きます。葬儀の翌日か翌々日、早めにあいさつをすませるようにします。
あいさつ回りの服装は、最近は地味な平服を着用するのが一般的です。
あいさつ回りをするとき、原則としてお礼の金品は必要ありませんが、実際には何か手土産を持参するケースが多いようです。
弔電・お悔やみ状などに礼状を出す
弔電を送ってくれた人や、葬儀に参列できず、お悔やみ状や香典を送ってくれた人には、なるべく早く礼状を出します。また、香典の場合は、香典返しも送ります。家族のみで見送った場合は、葬儀後1~2週間のうちに出します。
あいさつ回りをする人とポイント
【葬儀で相談にのってもらった人・特にお世話になった人】
●ていねいにお礼を述べる。
●菓子折りなどを渡す。
【隣近所】
●自宅で葬儀をした場合は、人や車の出入りで迷惑をかけたお詫びとお世話になったお礼を述べる。
●タオルや石けん、菓子折りなどを渡す。
●借りていたものがあれば返す。
【故人の勤務先】
●電話をしてから出向く。
●事前に死亡退職届や遺族厚生年金、退職金など各種手続きについて問い合わせ、当日、必要な書類を確認。印鑑を持参するといい。
●お礼の品は不要。
●上司や葬儀で世話になった人にはお礼を述べる。
●ロッカーや机を整理して私物を持ち帰る。
お礼状マナー
●はがきでなく封書で出す。
●便せん・封筒はシンプルな白。
●筆記具は黒のペン・毛筆。
弔電へのお礼状(例)
このたびは、亡き母〇〇〇〇の葬儀に際しまして御弔電を賜り、ありがとうございました。
おかげをもちまして葬儀も滞りなく執り行うことができました。
生前、親しくさせていただいた〇〇様のご弔意を受け、母も喜んでいることと思います。
故人が生前賜りましたご芳志(ほうし)に深く感謝申し上げます。
本来ならばお伺いしてお礼を申し上げるべきところですが、略式ながら書中にて、ごあいさつ申し上げます。
○年○月○日
○○○○
葬儀後の死亡通知状(例)
母○○○○儀 かねてから病気療養中でしたが、○月○日未明八十九歳にて他界致しました。
本来ならば、早々にお知らせすべき処でございましたが、ご通知が遅れましたことを深くお詫び申し上げます。
葬儀は、故人の強い遺志により、近親者のみにて執り行いました。ここに謹んでご報告申し上げますとともに、母が生前賜りましたご厚情に心から御礼申し上げます。
なお、誠に勝手ではございますが、お香典お供物はお気持ちだけ頂戦し、ご辞退申し上げます。
○年○月○日
東京都〇〇区〇〇町○-○-○
喪主○○○○
お悔やみ状へのお礼状(例)
拝啓
このたびは、亡父○○○○の葬儀に際しまして、ご丁寧なお悔やみのお言葉とご香料をお送りいただき、心よりお礼申し上げます。
生前、父は〇〇様とゴルフに行ったことをいつも楽しそうに話していました。病気を患ってからは、いろいろ支えになっていただき、本当にありがとうございました。
いつも明るい父でしたので、さびしい気持ちでいっぱいですが、供養のためにも、残された家族で力を合わせて前に進んでいこうと思います。
今後とも変わらぬご厚誼を賜りますよう、よろしくお願い申し上げます。
〇年〇月〇日
敬具
○○○○