これをおさえておけばもっと安心!

臨終から葬儀までのギモン

「こんなときはどうする?」「何のこと?」など、よくある疑問をQ&A方式で解説します

Q 生前予約とはどういうものですか?
A.「生前予約」は、生前に自分の夢儀(規模・形式・演出)を契約するシステムです。契約前に、解約や内容の見直しができるか、また、支払いは前払いではなく実施後か、物価が上がっても契約時の料金でやってもらえるかなどを、きちんと確認する必要があります。業者が倒産するおそれもあるので、信頼できる業者なのか見極めることが大切です。

Q 友人がエンゼルメイクで母親の顔に化粧をしてもらったそう。これはどんなサービス?
A.これは特殊メイク技術などを用いて、死(しに)化粧(げしょう)(エンゼルメイク)を行うサービスです。顔などに損傷があるときは目立たないようにしたり、薬の調作用で薄くなった髪の毛・眉毛を増やしたりするほか、やつれた顔を若々しく整えてくれます。

Q 病院で紹介してくれる葬儀社は高いというのは本当ですか。
A.病院と提携する葬儀社は、病院への保証金や、常駐する社員の人件費、業務用冷蔵庫などの設備費がかかります。こうした莫大な経費が非儀料金に上乗せされるおそれがあるため、そのようにいわれるのでしょう。関連する臨終のページ(→P34)も確認してください。

Q 互助会に解約を申し出ましたが、ぜんぜん返事がきません。
A.冠婚葬祭の費用を積み立てる、互助会のサービスは、「割賦販売法」という法律に基づいて行われており、解約も認められています。しかし、加入者から払われた掛け金は、斎場の建設費や維持費などの資金になるため、あれこれ理由をつけて、なかなか解約に応じない事業者もいます。その場合は、次のような公的機関に相談するとよいでしょう。
●消費者ホットライン
188(いやや)
※近くの消費生活相談窓口につながります。
●経済産業省消費者相談室
03-3501-4657

Q チラシの「葬儀一式40万円」のセットで父の葬儀をあげました。でも、請求書は120万円…。どうして?
A.「葬儀一式」と書かれていると、私たちは「葬儀費用すべて」と考えますが、葬儀社によって、その費用の範囲は異なり、「祭壇など葬儀本体だけ」で、僧侶へのお礼(お布施)や火葬料金、試食代などを含んでいないこともあります。それを巧みに利用した言葉のマジックで、「葬儀一式○円」という広告安さをアピールし、問い合わせた人にきちんと内容を説明しない葬儀社もいるようです。トラブルを防ぐためにし、「葬儀一式」に含まれるもの
全体の見積りを依頼しましょう。

Q 海外で亡くなったときはどうすればいいですか?
A.現地の日本大使館または領事館に連絡します。遺体を運ぶ場合は、荷物扱いで空輸します。このとき必要な書類は次の通りですが、国によって違うこともあります。
①故人のパスポート
②現地発行の死亡証明書または死体検案書
③日本大使館または領事館の発行する証明書
④エンバーミング証明書
※原則、エンバーミング(→P30)は必要。火葬して遺骨を持ち帰る場合は、「死亡証明書」と「火非証明書」を発行してもらい、帰国後3か月以内に死亡届を提出する。

Q 市民葬で葬儀をすると、葬儀社のプランより高くつくと聞きました。
A.市民葬・区民葬(→P46)は、自治体と提携した葬儀社が提供している弊儀プランです。住民の葬儀料金が軽減できるように設定されています。たとえば、東京都の区民葬では、霊柩車や火葬料金などがセットになった葬儀券を購入して葬儀料金にあてます。しかし、斎場などの料金は含まれていないため、これらを入れると、葬儀社の最安セット料金より高くなってしまうことも。高くつくといわれてしまうのはそのためでしょう。葬儀券は、割引券として使う方法も考えられます。葬儀社とよく相談し、全体の見積りを取るようにしましょう。

Q 遺体を洗い清めてくれる湯灌(ゆかん)の有料サービスがあると聞いたのですが…。
A.葬儀社や専門業者などが行う有料の湯灌(→P31)サービスは、主に2種類あります。ひとつは、体を拭き清めて死装束への着替えや死化粧を行う「古式湯灌」で、料金は5万円前後が多いようです。もうひとつが簡易型のバスタブを用意して洗い清める「普通湯灌」です。洗髪なども行い、料金は10万円前後。湯灌は、大きなバスタオルなどを用いて、肌の露出が少ないよう配慮して行われます。

Q 夫の葬儀は、自宅で身内だけでささやかに行うつもりでしたが葬儀社の押しに負けました。どうすればよかったのでしょうか?
A.まず、「家族葬」や「自宅葬」など、自分の趣旨にあった葬儀を扱っている葬儀社を選ぶことです。先に自分の要望を伝えて、それに応じてくれる葬儀社に相談するのもよいでしょう。2つ目は、1社だけでなく2社以上から話を聞くことです。葬儀社に来てもらった場合も、その場で返事をせずに、両社の内容を比べます。少し考えてから返事ができるというメリットもあります。

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