合葬墓とは、大きな1つのお墓に血縁や地縁のない人が大勢埋葬されるお墓のことです。埋葬場所には大きな記念碑やモニュメントが建てられます。
お墓の承継者がいない、次世代に負担をかけたくない、特に宗教観にこだわらないなどの理由で合葬墓を選ぶ人も増えています。
P108のグラフでも、一緒にお墓に入りたい人に「こだわりはない」という回答が20%近くもあります。
合葬墓の特徴
合葬墓は遺骨の収蔵と施設の管理のみ行われます。定期的な供養などは行われません。遺族が個別にお参りするのは自由にできます。供養を希望する場合は、永代供養墓を選びましょう。
納骨するときに合葬墓に納める場合と、一定期間納骨堂などに安置して供養してから合葬する場合があります。
最大の特徴は費用が安いことです。戒名や墓石も必要ありません。公営ならば3万円から十数万円の費用ですみます。
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合葬墓を利用する際の注意点
合葬は遺骨をほかの人の遺骨と一緒に納め、地中で混ざり合います。そのことに抵抗感を覚える人もいます。また、のちに個人の墓に改葬したいと思っても、遺骨を取り出すことはできません。
墓標として木を植える樹木葬
墓石を建てる代わりに墓標として樹木を植えるケースも増えています。遺骨は直接埋葬したり、簡易な納骨袋に入れて埋葬したりします。「自然に還る」ことが人気のようです。
ただし、どこにでも埋葬して木を植えるというわけにはいきません。墓地として許可を得ている場所、大半はすでに墓地となっている場所の1区画で行います。
樹木葬には、シンボルツリーの周りに埋葬するタイプ、個人や夫婦で利用する区切られた1区画に1本の木を植えるタイプなどがあります。
植える樹木の種類としては、桜の木が圧倒的に人気で数が多いため、別に「桜葬」とよぶこともあります。
樹木葬は永代供養の形が多い
樹木葬は、もちろん墓石は不要です。管理も墓地の管理者に任せられるため、費用の負担も軽くなります。永代供養墓となるケースが多いので、子どものいない夫婦や単身者など承継者がいなくても安心して利用できるのがメリットです。
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樹木葬を利用する際の注意点
樹木葬は、石のお墓と同様に「墓地・埋葬等に関する法律」に基づいて許可を得た区画に埋葬します。樹木の手入れや墓地の清掃、設備点検などは、管理する霊園や寺院によって行われるため、埋葬後の心配はいりません。