Point!
・各種手続きは期限のあるものから優先順位をつけて計画的に
・窓口に出向く前に必要書類を確認する
手続きは焦らず、順番を決めて
葬儀後の手続きには、各種サービスの解約や名義変更、給付金の受け取り手続き、遺産関係の手続きなど、数多くあります。大切な人を看取り、葬儀を行い、法要や香典返しの手配などもあって心身ともに疲れているときなので、焦らず、着実に進めましょう。
手続きの中には死亡後1a日以内が期限というものもあるので、一覧表で確認して優先順位を決めていきましょう。
葬儀後に行う主な手続き
●行政の手続き
健康保険や介護保険などの解約手続き、世帯主変更届は、故人の住所地だった市区町村の役所で行います。
●公的年金の手続き
未支給年金などの請求手続きは役所や年金事務所で行います。
●身分証の返却
運転免許証や保険証、印鑑登録証、マイナンバーカードなどは所定の窓口に返却します。
●各種サービスの解約・支払い
電気、水道、ガス、電話(携帯含む)、クレジットカード類など。
●給付金の請求
葬祭費、埋葬料、高額療養費などの支払い請求を忘れずに行います。
●必要に応じて行う手続き
死亡保険金の請求や準確定申告は必要に応じて。
●相続手続き
預貯金や不動産、有価証券等の解約・名義変更を行います。
手続きに出向く前に段取りを整える
だいたいの優先順位がわかったら、どこで手続きをするかを調べ、電話で必要書類などを確認してから出向きましょう。同じ窓口でできる手続きも確認し、まとめてすませれば、二度手間三度手間になるのを防ぐことができます。
手続きには死亡診断書のコピーをはじめ、住民票の除票、戸籍謄本、除籍謄本、相続人の印鑑登録証明書など多くの書類を必要とするものがあります。これらの書類はまとめて取得しておきます。
中には電話だけで手続きできるもの、代理人でも行えるものもあるので、すべて自分1人で行おうとせず、頼めるものはやってもらうようにしましょう。
必要書類はまとめて取得しておく
名義変更や解約時、お金の受け取りの申請時などには、さまざまな書類を取得しなくてはなりません。相続手続きでは、原則、亡くなった人(被相続人)の出生から死亡までのすべての戸籍が必要になってきます。それらの書類はまとめて取得しておくと、手続き等もスムーズです。
●戸籍謄本
戸籍に記載されている全員の情報を写したもので、除籍された人も含みます。未支給年金の受け取りや遺族年金手続きなどに使います。故人の本籍地にある市区町村の役所で取得できます。
●改製原戸籍謄本
法改正によって戸籍の改製(作成し直し)が行われた際の、改製される前の古い戸籍です。相続に関する手続きの際に必要で、故人の本籍地にある市区町村の役所で取得できます。
●住民票の除票(除住民票)
転出したり死亡したりした場合、住民票から削除されます。この削除された住民票を住民票の除票といいます。故人の住所地だった市区町村の役所で取得できます。
●除籍謄本
戸籍法上では、婚姻・養子縁組によって別の戸籍へ移ることを転籍といい、死亡・失踪宣告等の場合には除籍と呼んでいます。除籍謄本は、戸籍から誰もいなくなったことを証明する書類です。故人の本籍地だった市区町村の役所で取得できます。