さまざまな葬儀形式

神式の通夜・葬儀

Point!
・独特の儀式と流れを把握する
・会葬者のために作法のプリントを用意するのも一案

通夜と葬儀は自宅か斎場で行う
神道では、「神様は死を嫌う」とされているため、通夜と葬儀は、聖域である神社ではなく、自宅か斎場で行います。
儀式の前には、水で手を洗い、口をすすぐ「手水(ちょうず)の儀」で身の穢(けが)れを清めます。受付などに、会葬者が使用する水を入れた桶(おけ)、ひしゃく、懐紙を用意しておきましょう。
通夜と葬儀では、仏式の焼香に代わり、玉串を供える「玉串(たまぐし)奉奠(ほうてん)」が行われます。
神式は初めてという会葬者のために、式次第と合わせて、こうした作法を紹介したプリントを用意しておくのもいいでしょう。

神式の主な儀式
神式の故人を送る儀式は「神(しん)葬祭(そうさい)」とよばれ、「納棺の儀」から「埋葬祭」まで、さまざまなものがあります。主な儀式は次の通りです。
●納棺(のうかん)の儀
遺体を棺に納める儀式
●通(つ)夜祭(やさい)・遷(せん)霊(れい)祭(さい)
神式の通夜
●葬場(そうじょう)祭(さい)
神式の葬儀
●出棺(しゅっかん)祭(さい)
斎場や自宅から出棺を見送る
●後(あと)祓(ばら)いの儀(ぎ)
出棺後、家などを祓い清める
●火(か)葬祭(そうさい)
火葬場で祭(さい)詞(し)を述べる
●埋葬(まいそう)祭(さい)
埋葬を執り行う

通夜の移霊祭で故人の霊は家の守護神に
神式の通夜である「通夜祭」と「遷霊祭」は、本来は別々の儀式でしたが、現在は一緒に行われています。通夜祭では、斎員(神職)が饌(せん)(供物)を供えたり、祭詞を奉上するなどの祭事が執り行われます。続いて、喪主や遺族、会葬者の順で、玉串奉奠を行います。
遷霊祭は、「移霊祭」とも呼ばれ、故人の魂を仏式の位牌にあたる「霊璽(れいじ)」に移す儀式です。魂を移した霊璽は、祭壇に安置した仮霊舎(かりれいしゃ)に納めて拝礼します。神道では、この儀式を行うことで、故人の霊が家の守護神になるとされています。
遷霊祭がすんだら、通夜ぶるまいにあたる「直会(なおかい)」を行います。神道では、喪家は火を使わないため、仕出し料理などを頼むのが一般的です。

葬場祭の進め方は地方・神社により異なる
神式の葬儀「葬場祭」の進め方は、地方や神社によって異なりますが、おおよその流れは左記の式次第の通りです。

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