さまざまな葬儀形式

自由葬や家族葬で送る

Point!
・メリットとデメリットを理解する
・自由葬は埋葬や法要のことも考えて判断する

宗教の形式によらない自由葬
日本では、故人の信仰にかかわらず、大勢の会葬者を迎え、仏式による葬儀が多く行われてきました。しかし、最近は形式にとらわれず、故人や遺族の思いを反映し、自由な形で行う「自由葬」が増えています。「無宗教葬」と呼ばれることがありますが、宗教を否定しているわけではありません。
自由葬は、故人の人柄や思い出にふれることができるように、進行や演出が工夫されています。

自由葬のメリット・デメリット
【メリット】
□伝統や慣習に縛られずに、遺族や参加者の自由な創意で行える。
□故人の人柄を中心に置いて、その人らしい自由な企画でできる。

【デメリット】
□親族の了解を得にくい。
□寺院の墓地に納骨できないことがある。
□法要が行えない場合がある。
□宴会になるおそれがある。

家族や親しい人だけで行う家族葬
家族葬は、遺族・親族などを中心に行う葬儀で、基本的には「訃報連絡」を制限したものです。施行形式には決まりはありませんが、いわゆる小規模な「内々」の葬式を総称していることもあります。
最近では、「密葬」として近親者のみで葬儀を行い、後日、ホテルやレストランで「本葬」としての告別式を行うこともあります。社会的対応として、友人や同僚などが「お別れ会」や「偲ぶ会」を主宰し、自由な進行や演出で「その人らしさ」を追悼するものです。これも現代的なお葬式手法の1つです。

家族葬のメリット・デメリット
【メリット】
□会葬者に対する気遣いもなく、ゆっくり故人を偲ぶことができる。
□規模や費用を自由に決められる。
【デメリット】
□家族葬を快く思わない親戚もいる。
□葬儀後に送った死亡通知状を見て、香典を送ってくれる人などへの対応が必要になる。

近親者だけで一日葬
家族葬エピソード
義母が89歳で亡くなったとき、10名での家族葬を希望する夫に、葬儀社がすすめてくれたのが、通夜と葬儀を合わせて行う一日葬でした。斎場には義母の写真や思い出の品を飾り、好きだった演歌を流しました。全員が棺を囲むように座り、ゆっくり義母との別れを惜しむことができました。

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