お墓を決める前に

Point!
・お墓の必要性、誰と入りたいかなど意識の変化は大きい
・将来にわたる維持についても検討する

墓は先祖を祀るというより死後の住まいという感覚に
墓についての意識は近年大きく変動しています。東京都の平成27年度の調査でも、現在墓を所有していない人が「現在必要」「将来必要」と考える割合は平成17年度の調査に比べ、2割以上減っています。また、「誰とお墓に入りたいか」でも、「先祖代々の墓」は減少していて、特に女性は5%しかいないという結果です。「夫婦で」「個人で」が徐々に増え、「墓に入りたくない」という人も1割近くに上ります。墓は「先祖を祀る場」であるというよりも、「自分たちの死後の住まい」という考え方に変化してきていることの表れといえます。

承継者の減少と負担を考慮する
少子高齢化の波はお墓にも影響を及ぼしています。結婚しない人や子どものいない人、また一人っ子同士の結婚の増加で、自分たちの世代はともかくとして、次世代にはお墓の承継者がいなくなる心配があります。また、お墓の年間管理料のほかにも、菩提寺との付き合いなど、承継者の負担は大きなものになります。
そのため、血縁のない人同士が同じお墓に入る合葬(がっそう)墓(ぼ)や、寺に供養をお願いする永代供養墓が都会を中心に増えています。
墓を決める前に、将来のことをよく考えておく必要があります。

お墓のない埋葬のメリット、デメリット
子どもに将来の負担をかけないための1つの方策として、散骨や樹木葬など、墓石などの施設を持たない自然葬を希望する人が増えています。散骨とはお骨(こつ)を砕いて海や山河にまくこと。樹木葬は、お骨を直接土中に埋めて、その上に花木を植えて、供養することです(→P119~120)。
負担の問題だけではなく、自分の死後は自然に還りたいという希望が増えていることも事実です。墓を作るよりも経費がかからない、故人の希望を叶えるというメリットがある半面、これらでは、手を合わせる墓もなく、お骨も消滅してしまうので、遺族の心のよりどころが失われる可能性があります。散骨を行う場合は、その後の供養はどうするのかということまで考えておくことが必要です。

埋葬の期限はないので納得できるまで手元に置く方法も。
従来の墓を建てて埋葬するという方法のほかに、先に述べた豚骨や樹木染、また遺骨を安置する納骨堂に納めるという形や合も、えています。自宅に遺骨を安置して供養する手元供養という方法もあります。
墓のデザインもさまざまで、自由な形が選べます。中にはペットと一緒に入りたいという人もいて、従来は動物は一緒の墓に入れないものでしたが、「ペットと一緒に入れる」という路地も出てきています。
いつまでに埋葬しなければいけないという法律はありません。多様な価値観やスタイルが広がっている現代、いったん自宅での供楚をしながら、故人の希望や子孫のことなど含めてゆっくり考えて納得してから墓をどうするか決めましょう。

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